分蜂体験記
去年8月のとある日、当時3歳の双子の娘達が自宅縁側の廊下でじっと外を見ていて、
「これは何だろうね~?」
「虫さんかね~?」
などと話していた。
自分はなにか1匹の虫が縁側の窓か廊下にいるのかなと思い、縁に近づいた。
その直後自分の目に入ってきた光景に体が硬直した。
外の様子がおかしい。何か砂嵐のような光景に見える。
無数の“何か”が飛び回っているのだ。
よくよく目を凝らしてそれを見ると、虫が飛んでいるというのが分かった!
家の庭中をハチが大軍で飛んでいる!
何が起こっているのだ!?
天変地異か!
目を疑う光景で一瞬立ち尽くすところだったが、
慌てて虫が家の中に入り込まないように、お急ぎで家中の窓を確認して回った。
何匹ぐらいいるのだろう?千?1万?10万?わからない。とにかくいっぱい。
消防署に連絡して助けを呼ぼうかとも考えた。
それぐらい気が動転していた。
そうこうしているうちに、外の蜂たちが少なくなっているのが分かった。
おそるおそる、玄関を開け縁側へ回った。
一体、蜂の群れはどこに行ったのか?
どこかに飛び去ったのか・・・。
!!
家の縁側の下にある床下換気口にびっしり蜂たちが集まっていて、ぞろぞろと床下に入って行っている!!
ぎにゃ~~~~!
慌てながらも離れた距離から、スマホで写真をパシャリ!
そして、すべての蜂が入って行ってしまった。
どうやらミツバチのようだ。
すぐに、この現象の正体をつかもうとネットで調べた。
答えは「分蜂」という現象だった。
分蜂とはミツバチが女王蜂とともに大量に引越しをすることで、働きバチが栄養を蓄えた状態で引っ越すとのことだった。
さらに調べるとそのミツバチたちは栄養を蓄えているため、性格は穏やかで人を積極的にさすことはないそうだ。
しかし、その引っ越しをしたミツバチたちを狙ってスズメバチなどの危険な蜂が寄ってきてしまうとのこと!
それは問題だ。
何とかせねば・・・!
ミツバチは今その存在が貴重なので、何とか生かした状態で追い払えないものだろか。
自分の母親に聞くと「畳をはがして、殺虫剤で全滅させろ」とバッドエンディングを提唱してきた。
他のお年寄りの方に聞くと、その方は家の改築中に同じ現象が起こったとのこと。夫婦でハチを取り出そうとしているときに一匹の蜂が家の中で作業していた大工さんを刺し、アナフェラキシーショックを起こし病院に担ぎ込まれたという話を聞いた。
その話を聞いて、プロに頼もうと決めた。
町役場に連絡して害虫駆除の専門業者を紹介してもらい、その業者へ連絡してこちらへ来てもらうことになった。
分蜂から5日たっていた。
業者の方に遠方から来ていただき、さっそく畳を取って、床下を見てもらった。
「あ~巣を作っていますね。巣の場所の問題で、生かした状態で対処できません。駆除になります。」
すまない。ミツバチ君たち。バッドエンディングになりそうだ。
かわいそうだがスプレーでミツバチたちを全滅させた。
大体5千匹くらいの規模だったとのこと。
「一応、ミツバチが来ないように予防のスプレーをしておきますが、一度巣を作った場所にはまた、巣を作る習性があるので、床下の通気口に網を張るなどして、予防策をしておいた方がいいと思います。」
駆除の代金は一万八千円だった。車で1時間以上かかる場所から出張で交通費も含まれての代金だった。
また、分蜂で巣を作られて出費がかさむのもいやだから、床下換気口に網を張ることにした。
網は果物や野菜を入れる専用の網で網目の細かい物を使った。
細い木材を四角形の換気口の回りのサイズに合わせて切り、
それに屋外用の強力ボンドで網をコンクリと挟む形で穴をふさいでいった。
強力ボンドと言っても、すぐに木材がくっつかず、しばらく木材を手で押さえなければならなかった。もちろん、ゴム手袋を装着した状態で作業を行った。
素人の工作レベルだが、一応換気口をふさぐことはできた。
まあ見てくれはともかく、今のところミツバチは来ていない。
また何か問題が発生したときは、対処し、このブログで報告しようと思う。
みなさまも、分蜂にはくれぐれもご注意を。
春から夏にかけて多いそうですよ。
それではまた。
読んでいただきありがとうございました!