こんばんは~!ハマクラシー君!
今宵はそうだねぇ~。
またまたオイラの親父から聞いた恐ろしい話を教えてやるよ。
ハマクラシー君!
「幽霊信じる信じない?」って話よりもさらにお互い高みへ登ろうじゃないか!
君は妖怪っていると思うね!?
ちょっと前に河童がいるいないで君と論じ合ったが、オイラ父から、恐ろしい話を聞いたことがあるのだよ。
今回はなしに登場する妖怪は濡れ女だ。聞いたことあるかな?
では話してやろう。
オイラの親たちは長崎の五島という島が出身地だ。
親父が子供の頃、親父の親父いわゆるオイラのおじいちゃんがオイラの親父に話をしたと。
おじいちゃんが子供の頃の話だ。おじいちゃんの父(ひいじいちゃん)といっしょに小さな船に乗って海へ漁に出ていたらしいのだ。
その日はちょっと遠出して人が住んでいない無人島へ上陸したらしいのだ。
そこでひいおじいちゃんとまだ幼いおじいちゃんは焚火をして釣った魚を焼いて食べていたらしいのだ。
すると、いつのまにか白い着物を着た髪の長い女性が二人のそばにいて、
「おいしそうな魚ですね。私にも分けてもらえませんか?」と尋ねてきたそうだ。
ひいおじいちゃんはじっとその女を見ると、「いいよ。今から一匹焼くからちょっと待っていてくれ。」と言ったのだそうだ。
女は岩場の上にちょこんと座ってじっと待っていたのだそうだ。
まだ当時子供であるおじいちゃんもその女の人が気になってちらちら目線を女の方へ移すのだけれど、その女は長い髪が前にきていて顔や表情までは良く見えなかったそうだ。
ちょっと時間がたって魚が焼けたので、ひいおじいちゃんが女の人にをの魚をわたした。
すると、その女の人はちょっと離れたところで、後ろを向いて魚を食べ始めた。
でもちょっと食べ方がすごい激しい食べ方だったらしいのだよ。
「ぐちゃ・・・!バリバリ・・!!グチャグチャ・・・・!!ブチブチ・・・!!」
なんかすごい食べ方をするな~とおじいちゃんが思っていると、その女が振り向いて「おいしいわね。もう一匹もらえるかしら?」と言ってきたのだと。
ひいおじいちゃんは、その女をじっと見て「いいよ。また焼くからちょっと待ってな。」
そして、焼きあがるとその女に魚をわたす。
するとその女は、また後ろ向きになって「ゴキ・・・!バキバキ・・・!グチャグチャグチャ!!」
こちらに背中を向けて激しく食べている・・・。
そして食べ終わると、その女は「もう一匹いいかしら?」と言ってきた。
ひいおじいちゃんは「いいよ。焼いてあげるから待ってな。」と言って魚を焼き始める。
そして、ひいおじいちゃんはおじいちゃんに近寄るとそっと、
「おい。この女は濡れ女だ。このままでは俺たちは食われるから逃げるぞ。お前は先に船の方へ行って乗っとけ。」と小声で言ったそうだ。
そして、おじいちゃんはひいおじいちゃんに言われた通りその場を立って歩いて船に乗り込んだ。
そして、ひいおじいちゃんが女に「舟に魚がまだあるから取りに行ってやろう。」と言って、舟へと向かった。
ざぶざぶ、ひいおじいちゃんが海につかりながら舟へ向かってくる・・・。
女はじっと砂浜の上で焚火のそばで待っている・・・。
そのうちひいおじいちゃんは舟にたどり着くと、すぐに重しを船に乗せスーッと舟を押し始めた!
そして、おじいちゃんに「お前は櫓をこげ!早く!全力だ!」
そして猛スピードで沖へと舟を出し始めた!
するとその様子に気付いた女が二人に聞こえるような大声で
「だ~ま~し~た~なぁ~!!」
と言って浅瀬まで追ってきたというのだ!こわっ!
なんとか二人は全力で舟を漕いで振り切ったそうなのだ。
おじいちゃんは「あれは絶対濡れ女だ。おまえも人気のない島へ行ったら気をつけろよ。」と父に話したのだそうだよ。
かなり怖いと思わないか?
これがオイラが親父から聞いた、長崎県五島に出没する濡れ女の話だよ。
まあ、下半身が蛇だったとか、そんな具体的な描写はないのだがなんとも臨場感があってオイラにとっては忘れられない話なのだよな~。
やはり昔は恐ろしい妖怪の存在はあったのではなかろうか?
ハマクラシー君はどう思うね?
さてさて、今回はこれにて終わりにしようかのう!
さらばだ!ハマクラシー君!
また今度~。