こんばんは~。ハマクラシー君。
オイラこの病院でリハビリの仕事を始めて15年目になるが、いろいろあったな~。
オイラの仕事には、病院業務とは別に専門学校から学生が実習に来ることもあるのだよ。
いろいろな学生が来たが、今日はそんな実習生の話・・・特に強烈な思い出のある学生のことを話してもいいかい?
これは・・・もう8年前くらいになるかな。
ある男性の実習生の話だ。
当時の実習生は症例レポートが課題となっていることがあってだな。平たく言うと、自分がリハビリを行った患者の症状や治療などのレポートを作成しなくてはいけないのだ。
実習が終わる直前まで、なかなかレポート作成が進まなかったので、学生にパソコンを病院まで持ってきてもらい、業務がおわった後で二人でリハビリ室に残ってレポート作成をしていたのだ。
結構時間がたってしまってな。
気が付くと10時を回っている。
お互い早く帰りたいけど、学校に提出しないといけないからがんばって二人で作っていたのだよ。
すると、次第に学生君が集中力が切れだしたのか、キョロキョロしだしたのだ。
オイラが横で説明しているのに、そっぽを向いてなにか一方向が気になる様子。
すっごくキョロキョロする。ひどく挙動不審だ。
さすがに、気分悪いじゃないか。
こっちは、学生のために残ってレポート作りに付き合っているのに、学生の方が気が散っているなんて、「ちくしょー!」と思わないでもなかったよ。
すると、その学生君が「ハマサンス先生、さっきから何か聞こえませんか?」
オイラは「え?なにが?」
学生が「先生・・・カミングアウトしていいですか?僕・・・見えるんです。」
“見える”?
オイラは「みえる?見えるって何が・・・?」
大体わかっていたが、一応聞いた。
学生は「このリハビリ室の端の方から女の人の声がさっきから聞こえるんですよ。」
オイラは「ま~じで!?」
オイラ超怖がりだから、もうレポートどころの話じゃなくなってしまってな。
「ちょちょちょ・・・マジかい?君、本当に幽霊が見えるってのかぃ?ちょっと待ってくれよ。」
・・・・そして、そのとき、リハビリ室の扉がガラガラッと開いて、
「誰かいるんですか~!!」
と守衛さんが勢いよく入ってきたもんだから、オイラと学生はびっくりして
「ぎゃあっ!」と言って2人してひっくり返ったのだよ!
遅い時間にめずらしくリハビリ室のあかりがついていたので守衛さんが確認に来たのだ。
もう心臓が止まるかと思ったくらいびっくりしたな~。
結局、レポートは完成せずにその日はそのまま終了。
なんせ幽霊がいるってんだもん。無理だよ。
その学生は結局自分でレポートを完成させたのだろうが、まったくまいったよ。
他にも兄弟げんかをしてあばらの骨を折ってしまった実習生、レポートのフィードバック中にガムを噛んでいた実習生などいろいろな実習生が来たな~。
まあ、いろいろな学生がいた中でもこの幽霊が見える学生のことはすっごく強烈に思い出深いな~。
はっはっは。
オイラも学生時代は出来が悪かったが、今の学生もなかなかのつわものがいるもんじゃわい。
さて、今日はこの辺で終わりにしようか。
オイラの昔話に付き合ってくれてすまなかったね。ハマクラシー君。
ではではまた明日~。