こんばんは~!ハマクラシー君。
オリンピックの毎日激闘が続いてすごい熱気だな~!
そうだ。ハマクラシー君。
いつか昔に君と語り合った話だが、だいぶ時がたつしもう一回、同じ話をしようじゃないか。
なんの話かって?
君と夏の夜にとんでもないとこに迷い込んだ恐怖のドライブの話だよ。
え?なんのことだって?
むかし、君と夜に車でドライブしてたらめちゃ不気味で怖い場所に着いてしまった時があったじゃないか。
なに、「そんなことあったかな?」だと?
いやいや、あったぞ?よく思い出してくれよ。
君は、そのドライブの時にオイラが持参した「ザ・イエローモンキー」の音楽のカセットかけてたせいで、しばらく「あの時のことを思い出しちゃって怖いから」とイエモンを聴けずにいたじゃないか。
事の始まりは、そうだよ。
君が運転免許を取得したばかりの時に「車を運転できるようになったから俺の運転でいっしょにドライブに行かないか?」と言ってきたんだよ。
その時はもう夜になっていたが僕は
「返したいCDがあるから、そのレンタルショップに行ってからちょっとぶらぶらしますか」なんてノリで君と夜にドライブに行くことになったんだよ。たしか。
そして、無事にCDは返し終えて、地元の川沿いをずっと走りながらやがて、土地勘のない田舎の方まで車を進めたよな。夜だしいまいち周りの景色が把握できなかったが、二人とも「おおよそここらへんだろう」とたかをくくって適当に車を走らせていたんだよなぁ。
そして、いろいろ深入りし過ぎてついには帰り道もわからないところを勢いと惰性で走っていたな。
道路が舗装された道で中央分離帯もあったが、やがてそれがなくなり徐々にアスファルトですらなくなって、「どうやらこれ山に登っていくなぁ」と分かったとたんに僕は「これさすがに引き返した方がよくないか?」と思ったんだよな。
しかし、きみまったく臆することなくどんどん山に登っていくじゃないか?
僕は確かに言ったぞ?
「ハマクラシーくん。そろそろ引き返した方がいいじゃないか。これは。」って。
そしたら君はこう言ったぞ?
「こんな狭い道で進路変更する自信がない」と。
当時は僕ももちろん車の運転なんかしたことなかったからな。唯一運転可能なハマクラシー君からその言葉を聞いたときは絶望しかなかったよ。
だから仕方なく進むじゃないか、車が。
どんどん上に登って行くにつれて二人の不安も募っていったよなぁ。
道の途中でUターンできそうな空間があったと思ったら、ボロボロの車やら重機が並べられて、もうそれだけで不気味すぎて、Uターンできなかったし怖いし・・・。
そしてこのままいっそ頂上まで行ってしまおうと覚悟を決めたな。
車中はイエローモンキーの曲が流れているが、途中でなぜか曲が途切れたりしてめちゃ恐かったぞ。
そして、ついに山頂らしきところへ到着した。そこで車をいったん止めて僕がこう言ったんだよな、たしか・・・
「景色がいまいちわからんからライトを上向きにしてくれよ。」
そして君がライトを上向きにしたとたん僕らの目に飛び込んできた景色は・・・!!
たくさん乱立する不気味な赤い鳥居だったな。
もう怖すぎて二人とも声も上げられなかったよな、あの時は。
頂上はどうやら円形に道がつながっていてそのまま進めば山を下れそうだから、ぐるっと、しかしゆっくりとその鳥居に囲まれた円形の道を進んだよな~。
そこで、この極限状態の時に、「鳥居も怖いが何か怖いもんがミラーに映りそうでミラーを見きれん」と震えながら言っていたな。
よくそんな怖い想像ができるな。
でも本当に赤い鳥居だらけで、しかも全部高さや向きもバラバラだったような記憶があるな。
ゆっくり道を回っているときに車中で流れていた曲はイエモンの「追憶のマーメイド」だった。そうだ。君この曲がしばらく怖くて聴けなくなっていたんじゃないか!
まあ、あとは無事に道なりに山を下りる事が出来たんだったな。
やれやれ、一時はどうなる事かとあの時は本当に思ったぞ。
あの時は二人とも18か19歳の時だったよな。
あれから30年弱ほどたつが、今でもあの景色を思い出すと全身が粟立ってくるもんなぁ?
あ、そうそう。あの時迷い込んだ土地の人に「こんな鳥居だらけの山がありますか?」って聞くけど、そんな場所を知っている人は今のところ一人もいなかったな。
じゃあ、僕らが迷い込んだあの鳥居の山はいったいなんだったんだ?
謎は深まるばかりだなぁ~。
ナイトスクープにでも送って調べてもらうか?
まあ、今日はふとこんな昔の話をしてみたくなったのさ。
では、今日はこれくらいで終わりとしよう。
じゃあな~!
おやすみなさ~い!