ぶるぶる・・・。おーこわ。おーこわ。
ハマクラシー君。こんばんは~。
オイラ以前君にデイサービスで働いていたこと話したことあるよな~?
そうそう、怖い話の尽きないデイサービスだ。
今そのデイサービスにオイラの弟が勤めているんだけど、昨日久しぶりに実家に行って弟と話していたら、ちょうど、デイサービスの話になって、ちょっと怖い話を聞いたのだよ。
今から話してやるよぉぉ~~~。
オイラの弟が働いているデイサービスに来ている利用者さんの話だよ。
ある日、弟がデイサービス利用者の山崎(仮名:女性)さんをお迎えに行ったときに、いつもなら準備して家の前で待っているはずの山崎さんがいない。
しばらく待っていると、ちょっと遅れて山崎さんが自宅の玄関から出てきた。
山崎さんを送迎車に乗せ、弟は車を走らせながら山崎さんに訊いた。
弟「山崎さん。珍しいですね。いつもならいつも家の前で準備して待っているのに。寝坊ですか?」
山崎さん「いやあ、ちょっと昨夜変な夢を見て。気持ちが悪くて、さっきまで今日のデイサービスを休もうかどうしようか迷っていたんですよ。」
弟「へえ・・・。どんな夢を見たんです?」
山崎さん「以前デイサービスでいつも仲の良かった利用者の高橋さん(仮名:女性)が夢に出たのですよ。」
弟「ああ。高橋さんですか。今入院されている方ですね。」
山崎さん「夢の中で高橋さんがどんどん前に歩いて行って、遠くの暗いところにどんどん進んでいこうとするんです。そして、たまに後ろにいる私の方を振り向いて『早く、ついてきなさいよ。』と言ってくるんですよ。」
弟「・・・・・」
山崎さん「わたし、夢の中だけど、『ああ、なにかついていってはいけない気がする』と思ったんです。そして、高橋さんはどんどん先に行って、もうほとんど見えなくなったんです。」
弟「・・・・そして?」
山崎さん「すると、夢の中ですが送迎の車が私の横に来たんです。」
弟「送迎車ですか?」
山崎さん「ええ。その送迎車の運転されている方が私に向かってこう言うんです。『今この車に乗ったら、すぐに前にいる高橋さんに追いつけますよ!乗りませんか?』と。」
弟「ほうほう。それで?」
山崎さん「わたし、夢の中だけどやっぱり嫌な予感がして『いえ、結構です。行ってください。』といって送迎車に乗るのを拒否したんです。」
弟「そうですか。」
山崎さん「送迎車が行ってしまったところで、目が覚めたんですけど。なにか高橋さんに何かあったのかと思うと気持ちが悪くて・・・。」
弟「へえ。なにか不思議な夢ですね。」
とか言っているうちにデイサービスに着いたのだ。
そして、その日、デイサービスの方へ病院から入院中の高橋さんが息を引き取られた連絡が入ったのだよ。
そりゃあ、弟は山崎さんから夢の話を聞いていたもんだからびっくりしたのだと。
すぐに高橋さんの訃報は山崎さんの耳にもその日のうちに届いたのだそうだ。
弟は山崎さんの方へ行って
弟「不思議なものですね。でも今考えたら高橋さんはお別れのあいさつに山崎さんの夢に出たんでしょうかねぇ。」
山崎さん「ええ。でもその夢のことで気がかりなことが一つあるんです。」
弟「なんです?」
山崎さん「夢の中で、私に乗ることを促してきた送迎車なんですけど、実はその車の後部座席に一人乗っていたんです。」
弟「へ?誰です?利用者の方ですか?」
山崎さん「そうだったような気が・・・。はっきりと誰が乗っていたか覚えてないんです。」
弟「・・・・」
そして次の日、またデイ利用者で入院中の方が亡くなられた。
そして、その方こそが、山崎さんが夢で見た送迎車の後部座席に乗っていた方だったそうだ。
山崎さんは訃報の話を聞いた瞬間にフラッシュバックしたように夢の中の送迎車に乗っていたその方の姿を思い出したという。
オイラ、弟から聞いたこの話にでてくる利用者の方たちはみんな知っている方だったから、もうびっくりしちゃってねぇ。
やはり、そういうことってあるのかもしれないな。
怖かったかい?ハマクラシー君。
でもなんとなくオイラにとっては、知っている人だから、不思議な人のつながりの様なものも感じてしまったぞ。
それでも初めてこの話を聞いたときは驚いたし、やはり怖かったがな。
さて、今日はこの辺でお暇しようかいのう。
ではまたなハマクラシー君!
おやすみなさ~い!