今週のお題「ゾッとした話」
こんばんは。ハマクラシー君。
夏だねぇ。というわけで今宵はオイラの怖い話を・・・と思ったが、ほとんど君に話してしまったから、新しい怖い話がないな。
へ?
「あの話をもう一度してくれ」だと?
フッフッフ。あの話か・・・!4年前ほど君に話したな~。
よし!
じゃあ、久しぶりにあの話をするか!
オイラが中学時代に味わった恐怖体験をもう一度話すとしよう!
きみは知っているだろうが、オイラは中学時代、1年生から3年の1学期まで実家を離れ博多のカトリック修道院に住んでいた。
オイラが中学3年生のときの話だ。
ある夜、オイラは二つ下の後輩と二人で修道院を抜け出したのだ。
もちろん先輩や校長である神父様に内緒でな。
博多の薬院にあるラーメンが食べたくなって食べに行ったのだよ。修道院は6時に夕食だからな。育ち盛りの中学生は夜には腹ペコ小僧になってどうにも食欲を抑えきれなんだ。
こっそり自転車で2人して行ったわけだよ。
福岡市中央区といっても、全てがきらびやかってわけじゃない。オイラ達の住んでいた修道院からその薬院って場所に行くには暗い民家の少ない、さらに街頭もぽつぽつしかない坂道を通らなきゃいけなかったのだよ。
しかし、当時はそんな場所を自転車で突っ切るのも全然怖くなかった。修道院自体お化け騒動が日常茶飯事だったからな。でも耐性がついていたわけでもなく、ただ、“夜に修道院を抜け出してラーメンを食べに行っている”というシチュエーションにワクワクしていたのだと思うぜ。
そして、無事にラーメンをすすることに成功し、大満足の二人。
しかし、事件は帰りに起こったのだよ。
行きは下り坂なので自転車でゆっくりーゆっくりーくだってくー二人だったのだが、修道院へ帰るときはその長く続く登り坂を自転車立ちこぎでひーひー言いながら登って行ったのだ。
なだらかな上り坂を中盤ぐらいに差し掛かったところ、遠く坂の上の方に女性らしき人が坂道をこちらの方に歩いてきているのがうっすら見えた。
こちらは二人で自転車で道の右側を立ちこぎで登っている。
遠くの女性はこちらから見て左側をゆっくり歩いてこちらへ坂を下っている。
・・・このまま行けばすれ違う。
その女性は背伸びをしているのか両手を組んで頭上に腕を伸ばしている。
お互いの距離が100メートルくらいになってきた。
辺りは暗いとはいえその女性の服は白いワンピースで髪は長いな~ぐらいは確認できた。
僕の1,2メートル先を走っている後輩も無言だが前方の女性には気づいている様子だった。
徐々に女性との距離が短くなっているのだが、オイラは何かその前方を歩く女性に違和感を感じていた。
なかなか両手を下ろさないのだよ。
おかしいだろ?ハマクラシー君。
背伸びして両手をグ~っと挙げていたらいずれ降ろすじゃないか両手を。
いつまでたっても降ろさないんだよ。その女の人。
んで、いよいよ、すれ違う時にオイラは心臓が止まるかと思ったよ。
その女の人、両手を頭上に挙げているんだけど、何かを両手でつかんでいるんだよ。
それが近くになってやっとわかった。
街灯の光がその女の持っている物にキラリと反射した。
「これは刃物だ!!」
おいらが気付いたタイミングは後輩が気付いたタイミングとほぼ一緒だった!
後輩は全速力で自転車をこぎ始めた!
オイラもそれに続く!
するとその女の人、なんと刃物を持った両手を頭上に挙げたままの姿勢でこちらに体を向けたかと思うと、つつつ~~っと顔を下に向けたまま小刻みな歩調で走り近づいてきたのだ!
オイラと後輩は「うぎゃー!!」と叫んで必死に坂道を自転車で猛スピードで走り上がったのさ!
そのまま、その女性を振り切って坂を上がりきって、修道院へ逃げ帰った。
2人とも息を切らしながら、
「ハマサンス先輩、なんなんですか?今のは・・・?」
「わかんないよ・・・こえ~。殺されるかと思った。」
結局二人は怖すぎてなかなかその夜は寝付けなかったぞ。
その後、性懲りもなく我々は、たまに夜に修道院を抜け出すことはあっても、その道だけは通らないようにしたのだ。当たり前だけどな。
いまだにオイラはその女の人が自分に1,2メートルまで接近していたように映像的には記憶しているぞ。
そんな、トラウマになるような体験があるのだよ。ハマクラシー君。
世の中、いろんな変わった人がいると思うからな、ハマクラシー君も気を付けてくれ。
こんな話を聞いたら怖くて夜道を歩けなくなったか?
大丈夫だよ。オイラはさすがにこんな思いをしたのはこのとき一回だけだ。
だから安心して夜に外を歩いてくれ。
というわけで今日はここでお暇しよう。
恐怖を忘れるために楽しい漫画でも読んで眠ってくれぃ!
岡田あーみん先生とかな!
ではまたな~!はっはっはっは~!